本協会は、平成20(2008)年に発足してより、協会の活動基盤である中学校区地区単位会を中心に「人権草の根活動」の推進に努めるとともに、今日の市民ニーズにあった人権講座の開催や情報発信など創意工夫をする中で、広く人権啓発活動を進めてきました。
特に令和6年度は、協会の重点事業である地域での人材育成や新規サポーター獲得を目的に、子どもたちを含む若い世代へ向けての啓発にも力を注ぎ事業を進めました。
主なイベントの内容として、6月の人権講演会「心の豊かさを求めて」では、「子どもから大人まで楽しめるトーク&コンサート」を開催し、多くの子育て世代に参加してもらいました。
また、8月の第38回平和展では、「子どもたちに伝えたい、平和に寄与した人」をテーマに「命の水を届けた医師 中村哲さん」を企画し、足跡を追ったドキュメンタリー映画の上映や、特別展示を行いました。9月から始まった人権連続講座では「みんなが暮らしやすいまちづくり」をテーマに系統的に学ぶ場として実施しました。12月の人権週間記念事業では、大谷選手の活躍やオリンピックが話題となった年にちなんで「スポーツと人権」をテーマに、特別展示や記念講演会を実施しました。約4か月にわたり募集した人権啓発作品では、小中学校への協力呼びかけを一層進めた結果、作品の応募数が倍増するなどの効果が見られました。また、教育機関との連携では、中学校の総合学習(キャリア学習)の支援という新しい取り組みも始めました。
地域交流啓発事業では、8月に春日青少年運動広場で「ヒューマンライツフェスタ2024」を、12月には富田ふれあい文化センター近隣三施設で「フェスタ・ヒューマンライツ2024」開催しました。参加者や参画団体の広域化が見られ、どちらも多くの来場をいただきました。
人権教育事業では、年6回の講座と、教育映画会として7月に子ども映画会「バッドガイズ」、3月に戦後80年を迎えるにあたり「あの花が咲く丘で、また君と出会えたなら。」を上映し、両会場とも満員御礼の賑わいをみせました。
重点事業のひとつであるホームページの充実と情報発信では、人権情報誌「あくてぃぶ」の中で、市内で人権課題に取り組む「人」を紹介する「このひと、見~つけた」の新たな企画を立ち上げるなど情報内容の充実を図りました。また、インスタグラム、ホームページとあわせて講座やイベントの情報をタイムリーに発信できるよう努めるほか、講座のネット申込やオンライン講座への活用など利用の幅を拡大しています。また、各事業の周知方法として、新たに市内郵便局や高槻市商工会議所会員に向けてのチラシの配架や、商店街振興会の協力のもと駅前の目ぬき通りに街頭ポスターを掲示するなど、周知方法の拡大と人権意識が広がる取り組みを進めました。